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確率とシミュレーション — 大数の法則と標本調査

前回は、全事象を数えて確率を求めました。 今回は、実際に何度も試したときの割合を見ます。

硬貨の表が出る理論上の確率は 1/21/2 です。 でも、1010回投げて表が必ず55回出るわけではありません。 少ない回数ではばらつきます。 一方で、試行回数を増やすと、表が出た相対度数は 1/21/2 の近くに集まりやすくなります。 この考え方を大数の法則と呼びます。

触ってみる — 相対度数が理論値へ近づく

硬貨とサイコロを切り替え、試行回数を増やしてみてください。 赤い点が現在の相対度数、オレンジの破線が理論値です。 途中で上下に揺れながらも、回数が多くなるほど差が小さくなりやすいことを観察します。

成功: 2424回 / 5050
相対度数: 0.480.48
理論値との差: 0.020.02
硬貨の表が出る相対度数を追跡します。理論値は 1/21/2 です。

標本調査も同じ発想を使います。 全員を調べられないとき、母集団から一部を選んで割合を推定します。 ただし、人数を増やすだけでは不十分です。 選び方が偏っていると、相対度数は「偏った集団の割合」に近づいてしまいます。 十分な人数を、偏りが出にくい方法で選ぶことが必要です。

理解チェック

式で確かめる

動かして掴んだ感覚を、式と言葉で確かめます。間違えても、ヒントと解説で戻れます。

確認 1 / 3

公平なサイコロを 11 回投げるとき、66 が出る理論上の確率はどれですか?

確認 2 / 3

サイコロを 600600 回投げて、669292 回出ました。相対度数を小数で答えてください。

確認 3 / 3

全校生徒の賛成割合を推定する標本調査で、より信頼しやすい方法はどれですか?

章末チャレンジ

サイコロの試行回数を変えて、66 が出る相対度数を理論値 1/61/6 に近づけてください。 達成条件は図の下に示しています。

66が出た回数は 1111回、相対度数は 0.1830.183、理論値 1/61/6 との差は 0.0170.017 です。
目標: サイコロを 10001000回以上試し、66の相対度数を理論値 1/61/6 から 0.010.01以内にする。

執筆・監修: 中野竜之介北海道大学大学院 数学専攻 博士課程・専門: 特殊関数論と代数幾何の交わり

最終更新: 2026-07-05

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