定義・定理・公式まとめ
微分幾何コース
レッスンで手を動かして体感したことを、いつでも引ける形にした知識の地図です。 気になる項目があれば、リンク先のレッスンでもう一度図を動かして体感し直せます。
第1章平面曲線と曲率
曲率 κ
無料(符号付き: )
その点での「曲がりの強さ」。大きいほど急に曲がる
成立条件: (正則な曲線であること、 で割るため)。アンカー値: 円(半径 )は で一定。放物線 の頂点は 。楕円 の長軸先端()は
→ このレッスンで体感する曲率半径と曲率円(接触円)
無料、中心 (曲がっていく側)
その点にもっとも近くぴったり沿う円。円なら曲率円は円自身に一致する
成立条件: (変曲点では となり曲率円が定義できない)
→ このレッスンで体感する第2章空間曲線とフレネ枠
フレネ枠 T,N,B
プレミアム、、
空間曲線の各点に取り付いた「進行方向・曲がる方向・ねじれの基準」の3本の直交軸
成立条件: (正則な曲線)かつ (、局所的に直線でないこと)。この2条件がないと や が定義できない
→ このレッスンで体感する第3章曲面と第一基本形式
第一基本形式 E,F,G
プレミアム曲面の接ベクトル の内積から作る、曲面上の「物差し」の係数
成立条件: 正則パラメータ表示であること(、同値に )。退化点では接平面自体が定義できない
→ このレッスンで体感するds²(曲面上の弧長要素)
プレミアムをわずかに動かしたときに空間内で実際にどれだけ進むか
アンカー値: 平面は 。半径Rの球(緯度u・経度v)は 。半径Rの円柱(高さu・角度v)は
→ このレッスンで体感する第4章第二基本形式と主曲率
第二基本形式 L,M,N
プレミアム、
曲面が単位法線方向にどれだけ曲がっているかを2階微分で測る
成立条件: 正則パラメータ表示であること()。この条件がないと単位法線 が定義できない
→ このレッスンで体感する主曲率(形状作用素の固有値)
プレミアムの解が
第二基本形式を第一基本形式で測ったときの伸び縮み率(固有値)
成立条件: (正則パラメータ表示。これがないと2次方程式の最高次係数が0になり退化する)。アンカー値: 半径Rの球は 。半径Rの円柱は 。平面は 。鞍 の原点は (主方向は対角、 でも のため座標軸は主方向にならない)
→ このレッスンで体感する第5章ガウス曲率と平均曲率
ガウス曲率K・平均曲率H
プレミアム、
=曲がり方の性質(正=お椀型/負=鞍型/0=まっすぐな方向を持つ)、=曲がりの平均
成立条件: (正則パラメータ表示)。アンカー値: 球 (>0)。円柱・平面 。鞍 の原点 (<0)
→ このレッスンで体感するTheorema Egregium(驚異の定理)
プレミアムは第一基本形式 だけで決まる内在量
曲面を(伸縮せず)曲げても は変わらない。曲げ方(外在的な形、 を含む)は変わってよい
成立条件: 等長変形(伸縮しない曲げ)に限る。例: 平面を円柱へ曲げても は不変なので のまま(球と平面はKが異なるため等長にならない=地図が必ず歪む理由)
→ このレッスンで体感する第6章測地線
測地線方程式
プレミアム曲面の中だけで見て「まっすぐ」進む曲線(局所的な最短経路)が満たす方程式。 は とその偏微分だけから決まる
成立条件: パラメータ が弧長(または弧長に比例するaffineパラメータ)であること。一般のパラメータでは右辺に に比例する項が追加で必要になる
→ このレッスンで体感する測地線の具体例
プレミアム平面: 直線。球面: 大円。円柱: 螺旋・直線・円
が一定の曲面(平面・円柱)ではΓ≡0となり(u,v)空間でそのまま直線。球では対称性(赤道・子午線)から大円が導かれる
アンカー: 球面上の測地線は必ず大円(球の中心を通る平面での切り口)になる
→ このレッスンで体感するクリストッフェル記号(座標依存の例)
プレミアム平面の極座標 : (他は0)
曲面自体は曲がっていなくても、座標系(パラメータ)の取り方によってΓは0でなくなる
θ方向の式は (角運動量保存)と同値で、直交座標に戻すと単なる等速直線運動になる
→ このレッスンで体感する第7章曲面のギャラリー — 回転面・線織面・極小曲面
カテノイドの第一基本形式と曲率
プレミアム、、
主曲率が同じ大きさで反対符号になり、平均曲率が相殺する回転極小曲面
成立条件: 。選んだ法線で なので座標方向が主方向。法線を反転すると主曲率と の符号は反転するが、 と は不変
→ このレッスンで体感するカテノイドとヘリコイドの局所等長対応
プレミアム、両方で
外見と第二基本形式は異なっても、対応する曲線の長さ・角度・面積を保つ
成立条件: を1枚の座標パッチに制限した局所対応。カテノイドでは と が同一点だが、ヘリコイドでは高さが変わるため大域的な1価写像ではない
→ このレッスンで体感する極小曲面の変分条件
プレミアム(任意のコンパクト台を持つ法線変分)
平均曲率0は面積の第一変分が消える停留条件
成立条件: 級の向き付けられた正則曲面と、境界を固定する滑らかな法線変分。 は大域的な面積最小を単独では保証しない
→ このレッスンで体感する第8章平行移動とホロノミー — 共変微分
共変微分
プレミアム空間微分から法線成分を除き、曲面の内側で観測できる変化だけを残す
成立条件: 級の正則埋め込み曲面、 級曲線と曲線に沿う 級接ベクトル場。射影式は曲面が に埋め込まれた場合の Levi-Civita 接続
→ このレッスンで体感する座標表示の共変微分
プレミアムクリストッフェル記号が、場所とともに変わる座標基底の分を補正する
Levi-Civita 接続は計量を保ち、捩れを持たない。成分 は座標依存だが、共変微分そのものは幾何学的に定まる
→ このレッスンで体感する平行移動
プレミアム接平面内で余計に回さずベクトルを運び、長さとベクトル間の角度を保存する
成立条件: 初期ベクトルと区分的 級曲線を指定し、Levi-Civita 接続を使う。係数が連続な区間では平行ベクトル場が一意に定まる
→ このレッスンで体感する測地線は自己平行
プレミアム曲線の速度ベクトル自身を曲線に沿って平行移動するという、第6章の測地線の再解釈
成立条件: は弧長または弧長の1次関数であるアフィンパラメータ。一般のパラメータでは右辺が に比例する項を持つ
→ このレッスンで体感するホロノミーと曲率積分
プレミアム、球冠では
閉曲線を一周したベクトルの回転が、囲んだ領域の全曲率として残る
成立条件: 向き付けられた 級曲面上で、区分的に滑らかな単純閉曲線が円板型領域 を囲む。符号は向きの規約に依存し、角度は を法として解釈する。アンカー: で
→ このレッスンで体感する第9章ガウス・ボンネの定理 — 曲率と位相の橋
局所ガウス・ボンネ
プレミアム領域内部の曲率・境界の曲がり・角での回転を足すと、領域の位相だけが残る
成立条件: 向き付けられた 級曲面、コンパクト領域 、正の向きの区分的 級単純閉境界。角では左右の接線が存在すること。円板型なら
→ このレッスンで体感する測地三角形の角超過
プレミアム正曲率では内角和が大きく、負曲率では小さくなる。ずれは囲んだ全曲率に等しい
成立条件: 境界が3本の測地線分からなる単純な円板型領域。測地線でない辺があれば を省けない。球面八分円では角超過も曲率積分も
→ このレッスンで体感する大域ガウス・ボンネ
プレミアム閉曲面の曲率を全部足すと、計量の形ではなくオイラー標数で決まる
成立条件: は向き付け可能なコンパクト 級曲面で境界なし。境界があれば測地的曲率積分を、角があれば外角和を追加する
→ このレッスンで体感する第10章総合演習
曲面の2つの基本形式
プレミアム長さ・面積・接続、 主曲率
1階微分で内在的な物差しを、2階微分と法線で外在的な曲がりを作る
成立条件: 、同値に 。座標方向が主方向になるには かつ が必要
→ このレッスンで体感する計量から位相までの連鎖
プレミアム物差しから接続・曲率を作り、閉曲面全体で積分すると位相不変量へ届く
最後の等式には向き付け可能・コンパクト・境界なしの条件が必要。境界付き領域では境界の測地的曲率と外角を加える
→ このレッスンで体感する局所量と積分量を分ける
プレミアムだが、逆は一般に成り立たない
トーラスは正負の曲率を持ちながら全曲率0になり、平面・円柱との違いを示す
反例: 回転トーラスは外側で 、内側で だが のため全曲率は0
→ このレッスンで体感する