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軌跡と領域

軌跡は、条件を満たしながら動く点の「足跡」です。 領域は、不等式を満たす点の「面」です。 どちらも、点を1つずつ調べる発想から、点の集まりを式でまとめる発想へ進む単元です。

触ってみる — 条件を満たす点の足跡

赤い点 QQ は円 x2+y2=4x^2+y^2=4 の上だけを動きます。 固定点 A(4,0)A(4,0)QQ の中点を MM とすると、MM は別の円を描きます。 赤い点をドラッグするか、自動で動かして、緑の足跡を確認してください。

QQx2+y2=4x^2+y^2=4 上を動く。A(4,0)A(4,0)QQ の中点 M(2.50,0.87)M(2.50, 0.87) は、軌跡 (x2)2+y2=1(x-2)^2+y^2=1 を描く

Q=(2cost,2sint)Q=(2\cos t,2\sin t) とおくと、中点は

M=(2+cost,sint)M=\left(2+\cos t,\sin t\right)

です。だから MM の座標を (x,y)(x,y) とすれば、(x2)2+y2=1(x-2)^2+y^2=1 が成り立ちます。 これが軌跡の方程式です。

触ってみる — 不等式は面の指定

等式が境界線を表すのに対して、不等式は境界線のどちら側かを表します。 下の図では、3つの不等式を同時に満たす共通部分を緑で塗っています。

x1x \geq -1y0y \geq 0x+y3x+y \leq 3 の共通部分が緑。点 P(0.60,1.10)P(0.60, 1.10) は領域内

今回の領域は

x1,y0,x+y3x\geq -1,\quad y\geq 0,\quad x+y\leq 3

をすべて満たす点の集まりです。境界線を引いて、どちら側かを1つずつ選ぶと、 最後に残った部分が連立不等式の解になります。

式で確かめる

動かして掴んだ感覚を、式と言葉で確かめます。間違えても、ヒントと解説で戻れます。

確認 1 / 3

QQx2+y2=4x^2+y^2=4 上を動き、A(4,0)A(4,0)QQ の中点を MM とします。MM の軌跡はどれですか?

確認 2 / 3

(1,1)(1,1)x1x\geq -1, y0y\geq 0, x+y3x+y\leq 3 の領域に入りますか?

確認 3 / 3

領域 x1x\geq -1, y0y\geq 0, x+y3x+y\leq 3 の中で、x+yx+y の最大値はいくつですか?

チャレンジ問題 — 領域の中で直線にも乗せる

青い点を動かして、連立不等式の領域に入れながら、追加条件の直線にも乗せます。 「領域」と「等式条件」を同時に満たす点を探してください。

目標: 青い点を x1x \geq -1y0y \geq 0x+y3x+y \leq 3 の共通部分に入れ、さらに y=x+1y=x+1 の上に置く。現在 P(0.20,1.80)P(-0.20, 1.80)、領域内、直線から外れています

執筆・監修: 中野竜之介北海道大学大学院 数学専攻 博士課程・専門: 特殊関数論と代数幾何の交わり

最終更新: 2026-07-05

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