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データの活用 — 代表値を選ぶ

テストの点数、通学時間、部活動の記録のように、たくさんの数が集まったものをデータと呼びます。 データは、ただ眺めるだけでは全体像が見えにくいことがあります。 そこで、表に整理したり、代表値を使ったりして「どのあたりに集まっているか」を短く言えるようにします。

この回では、度数分布表と、平均・中央値・最頻値を扱います。 特に平均と中央値は似ていますが、外れ値に対する動き方が違います。

触ってみる — 平均と中央値は同じようには動かない

平均は、全部のデータを合計して個数で割った値です。 数直線の上では、データ全体の重心のように考えられます。 中央値は、データを小さい順に並べたときの真ん中の値です。

下の点をドラッグしたり、右端に点を追加したりしてください。 遠い値を足したとき、平均と中央値のどちらが大きく動くかを見ます。

平均 55中央値 55個数 55
並べたデータ: 33, 44, 55, 66, 77。平均は全体の重心なので、遠い点を足すと大きく動きます。中央値は順に並べた真ん中なので、端の外れ値には比較的動きにくい値です。
点を横にドラッグしたり、右端に外れ値を足したりして、平均 55 と中央値 55 の動き方を比べます。

右端に大きな値を足すと、平均はその値に引っぱられて右へ動きます。 一方、中央値は「真ん中の順番」を見ているので、端の値が少し変わっても大きくは動きません。 この違いは、極端に大きい値や小さい値が混ざるデータで大切です。

度数分布表で全体を見る

データをいくつかの階級に分け、それぞれに何個入るかを数えた表を度数分布表と呼びます。 たとえば、ある小テストの点数を階級ごとに整理すると次のようになります。

階級度数
4040 点台11
5050 点台22
6060 点台33
7070 点台55
8080 点台44
9090 点台11

度数分布表を見ると、7070 点台が最も多く、全体としては 6060 点台から 8080 点台に多く集まっていると分かります。 生のデータを全部読む前に、まず分布の形を見るのが基本です。

代表値の使い分け

平均・中央値・最頻値は、どれもデータの代表を表す値です。

たとえばデータが 4,6,6,7,94,6,6,7,9 なら、平均は

4+6+6+7+95=6.4\frac{4+6+6+7+9}{5}=6.4

中央値は真ん中の 66、最頻値も 66 です。 ただし、データが 4,6,6,7,304,6,6,7,30 のように外れ値を含むと、平均は 535=10.6\frac{53}{5}=10.6 まで上がります。 このとき中央値は 66 のままです。

理解チェック

式で確かめる

動かして掴んだ感覚を、式と言葉で確かめます。間違えても、ヒントと解説で戻れます。

確認 1 / 3

データ 4,6,6,7,94,6,6,7,9 の平均はいくつですか?

確認 2 / 3

小さい順に並んだデータ 3,5,8,12,203,5,8,12,20 の中央値はいくつですか?

確認 3 / 3

データ 10,11,12,13,1410,11,12,13,14 に外れ値 4040 を足すと、平均と中央値の動き方はどうなりますか?

操作チャレンジ

平均は合計で決まり、中央値は順番で決まります。 次の図で、その違いを自分の手で作ってください。

平均 66中央値 66
目標: データ 55 個を動かして、中央値を 66 のまま、平均を 77 にする。達成すると表示が緑になります。

執筆・監修: 中野竜之介北海道大学大学院 数学専攻 博士課程・専門: 特殊関数論と代数幾何の交わり

最終更新: 2026-07-05

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