展開とは、かけ算でまとまっている式を、たし算の形に開いて読むことです。
たとえば (a+b)2 は「一辺が a+b の正方形の面積」と見ると、何をしているのかがはっきりします。
正方形の一辺を a と b に分けると、中には a2、ab、ab、b2 の4つの面積ができます。
だから全体の面積は a2+ab+ab+b2=a2+2ab+b2 です。
触ってみる — 正方形を面積に分ける
スライダーで a と b の長さを変えながら、一辺 a+b の正方形を分けてください。
「分割する」を動かすと、外枠の面積 (a+b)2 が、4つの小さな面積に分かれて見えます。
(a+b)2=(3+2)2=25 a2+2ab+b2=9+12+4=25 目標: 一辺 a+b の正方形を分けて、面積が a2+ab+ab+b2=a2+2ab+b2 になることを読む。
展開では、外枠から中の部品へ視点を移します。
式だけで覚えると 2ab が抜けやすいですが、図で見ると ab の長方形が2枚あるため、真ん中の項が 2ab になると分かります。
試してみよう
- a=3、b=2 にすると、外枠は一辺 5 の正方形です。面積は 25 になります
- 同じ図を分けて読むと、32+2×3×2+22=9+12+4=25 です
- b を大きくすると、右上の b2 と2枚の ab が同時に大きくなります
理解チェック
式で確かめる
動かして掴んだ感覚を、式と言葉で確かめます。間違えても、ヒントと解説で戻れます。
確認 1 / 3
(x+4)2 を展開した式はどれですか?
確認 2 / 3
a=3, b=2 のとき、(a+b)2 の面積はいくつですか?
確認 3 / 3
(2x+3)2 を展開した式はどれですか?
章末チャレンジ
下の図で a=4、b=3 に合わせて、外枠から分けた面積の和を読み取ってください。
計算だけでなく、4つの面積がどこにあるかも確認します。
いま (a+b)2=(2+1)2=9 です。
目標: a=4, b=3 にして、(4+3)2=42+2×4×3+32=49 を図と式で確かめる。 執筆: 榎本颯斗 / 監修: 中野竜之介
中野竜之介: 北海道大学大学院 数学専攻 博士課程・専門: 特殊関数論と代数幾何の交わり
数学レビュー協力: 北町晃洋・野田一成・木村敏樹
最終更新: 2026-07-05
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