文字式と一次方程式 — 天秤で方程式を解く
方程式は、左右の式が同じ値になるような文字の値を探す文です。 一次方程式では、文字が 乗だけで現れます。 式変形の目的は、文字を一人にして、どの値なら左右が等しいのかを読むことです。
「移項」は、項が勝手に反対側へ移動する合図ではありません。 本当に起きていることは、両辺に同じ操作をして、等しい関係を保ったまま式を簡単にすることです。
触ってみる — 天秤で等式を保つ
下の天秤は、左辺と右辺を重さとして表しています。 文字の値を動かすと、左辺の重さが変わります。 天秤が水平になる値が、その方程式の解です。
左: =
状態: 差は です
右: =
から始めます。
たとえば なら、まず両辺から を引いて にします。 次に両辺を で割って です。 どちらの操作も、片方だけに行うと天秤は崩れます。 両辺に同じ操作をするから、解を変えずに式を簡単にできます。
試してみよう
- 最初の式 で、文字の値を にする → 左も右も になり天秤が水平になります
- 「両辺から 」に切り替える → になっても、釣り合う文字の値は のままです
- 「両辺を で割る」に切り替える → が見えます。これは途中で答えが変わったのではなく、同じ解を読みやすくした結果です
理解チェック
式で確かめる
動かして掴んだ感覚を、式と言葉で確かめます。間違えても、ヒントと解説で戻れます。
確認 1 / 3
を解くと?
確認 2 / 3
の解はいくつですか?
確認 3 / 3
移項の説明として最も正しいものはどれですか?
章末チャレンジ
文字の値を動かして、下の天秤が水平になる点を探してください。 計算で解いてから合わせても、先に図で見つけてから式で確かめても構いません。
左: =
状態: 差は です
右: =
執筆・監修: 中野竜之介(北海道大学大学院 数学専攻 博士課程・専門: 特殊関数論と代数幾何の交わり)
最終更新: 2026-07-05