正負の数 — 四則と符号のルール
「負の数どうしを掛けると、なぜ正になるのか」。この疑問に「そういうルールだから」で答えると、 次に符号が3つ以上並ぶ式が出てきたときにまた迷います。前回は加法・減法を数直線上の移動として見ました。 今回は掛け算・割り算の符号を、向きの反転として見ます。
×(−1) は「向きを反転させる」こと
ある数に を掛けることは、数直線上でその数の位置を原点を中心に反対側へ移すことと同じです。 向きが反転するだけで、原点からの距離(絶対値)は変わりません。
触ってみる — 反転を繰り返す
下の図で「もとの数」を選び、「×(−1) を掛ける」ボタンを押してみてください。押すたびに矢印の向きが反転します。
1回反転させると負になります。もう1回反転させると、向きは元に戻り正になります。 **負の数を偶数回掛けると向きは元に戻り(正)、奇数回掛けると向きは反転したまま(負)**です。 これが「負×負=正」の中身です。反転を2回行っただけで、特別な例外ではありません。 割り算も同じ規則に従います。負÷負は反転2回分なので正、負÷正(またはその逆)は反転1回分なので負です。
試してみよう
- 「もとの数」を にして2回反転 → に戻ります()
- 3回反転 → ()。奇数回は必ず負のままです
- を計算するときも同じ考え方: 負の数は2個(偶数個)なので符号は正、絶対値どうしの積
理解チェック
式で確かめる
動かして掴んだ感覚を、式と言葉で確かめます。間違えても、ヒントと解説で戻れます。
確認 1 / 3
を計算すると?
確認 2 / 3
を計算すると?
確認 3 / 3
を計算すると?
章末チャレンジ
コマの開始位置と「加える数」を自分で調整して、下の目標を達成してください。
執筆・監修: 中野竜之介(北海道大学大学院 数学専攻 博士課程・専門: 特殊関数論と代数幾何の交わり)
最終更新: 2026-07-05