連立方程式 — 消去して解く
文章題で「りんごとみかんを合わせて何個」のような条件が出ると、未知数が つでは足りないことがあります。 そのときは と のように、知りたい量を つ置きます。 ただし式が 本だけでは、まだ候補がたくさん残ります。本の式を同時に満たす値を探すのが、連立方程式です。
この回では、まず計算で解く方法を扱います。 大切なのは、式を見て「どの文字を消すと見通しがよいか」を選ぶことです。 消すとは、ごまかすことではありません。本の式を足したり引いたりして、片方の文字だけが残る形に直すことです。
触ってみる — 消すと座標が決まる
次の例を見ます。
この 本の式を足すと、 と が消えて になります。 つまり 。そこまで分かれば、もとの式 に戻して 、だから です。
図では、同じことを交点の位置として見ています。 「を先に出す」と「を先に出す」を切り替えて、消去で決まる座標が交点の横位置・高さになっていることを確かめてください。
加減法の手順
加減法では、次の順に考えます。
- 消したい文字を決める
- その文字の係数が同じ、または反対になるように式をそろえる
- 式を足す、または引く
- 出た値をもとの式に代入して、もう片方の値を求める
たとえば
なら、 の係数がどちらも です。 上の式から下の式を引くと 。もとの式 に戻すと なので です。
ここで必ず検算します。 に を入れると 。 に入れると 。両方の式に合っているので、この答えで確定です。
理解チェック
式で確かめる
動かして掴んだ感覚を、式と言葉で確かめます。間違えても、ヒントと解説で戻れます。
確認 1 / 3
、 を足すと になります。 はいくつですか?
確認 2 / 3
から を引くと、 はいくつになりますか?
確認 3 / 3
と で、 を消す操作として自然なのは?
執筆・監修: 中野竜之介(北海道大学大学院 数学専攻 博士課程・専門: 特殊関数論と代数幾何の交わり)
最終更新: 2026-07-05