連立方程式 — 直線の交点として見る
前回は、連立方程式を加減法で解きました。 今回は同じものをグラフで見ます。 一次方程式 は、座標平面では直線になります。 連立方程式の解とは、本の直線の両方に乗っている点、つまり交点です。
この見方を持つと、「解が つ」「解がない」「解が無数にある」という違いが自然に見えます。 計算の前に形を見ることで、答えの個数を見通せるようになります。
触ってみる — 交点が解になる
下の図では、本の直線をスライダーで動かせます。 軸上の点をドラッグすると切片が変わり、傾きスライダーを動かすと直線の向きが変わります。
交点があるとき、その点の 座標と 座標が連立方程式の解です。 平行になると共通する点がなく、解はありません。 本がぴったり重なると、直線上のすべての点が両方の式を満たすので、解は無数にあります。
1本目
2本目
式とグラフを行き来する
たとえば
なら、交点では右辺どうしが等しいので と置けます。 整理すると 、つまり 。 もとの式に戻すと 。交点は です。
平行の場合も式で確認できます。 と は傾きがどちらも で、切片だけが違います。 同じ向きでずっと離れたままなので、交点はありません。
一致の場合は、見た目が同じ直線です。 たとえば と は、後者が前者の 倍です。 表している直線は同じなので、その直線上のすべての点が解になります。
理解チェック
式で確かめる
動かして掴んだ感覚を、式と言葉で確かめます。間違えても、ヒントと解説で戻れます。
確認 1 / 3
と の交点はどれですか?
確認 2 / 3
と の解の個数は?
確認 3 / 3
と の解の個数は?
章末チャレンジ
固定された直線と、動かせる直線の交点を目標の点に合わせてください。 傾きスライダーと切片のドラッグを両方試すと、同じ交点を作る直線が複数あることも見えてきます。
動かす直線
執筆・監修: 中野竜之介(北海道大学大学院 数学専攻 博士課程・専門: 特殊関数論と代数幾何の交わり)
最終更新: 2026-07-05