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方向場を使う — 初期値と平衡解

ウォームアップ — 第1章の振り返り

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方向場の線分が水平(傾き 0)になる、ゼロでない平衡解の高さ y に合わせてください。

y = 1.50 で 傾き f = 0.525

前のレッスンで、初期値を1点決めれば解が1本に決まることを見ました。 ここでは平衡解の安定性を主役にします。同じ方程式でも、初期値がどの平衡解の「勢力圏」にあるかで運命が分かれます。

触ってみる — 二手に分かれる流れ

橙の点をドラッグして、いろいろな高さから出発させてください。 y=3y = 3 に吸い込まれる解と、下に落ちていく解があるはずです。

dy/dx = 0.7·y(1 − y/3) 緑の破線 = 平衡解

境目は不安定平衡 y=0y = 0。ここより上の初期値はすべて y=3y = 3 へ、下の初期値は -\infty へ。 わずかな初期値の違いが、遠い未来を分ける——微分方程式で初期条件がこれほど効く理由です。

種明かし — 矢印の向きで安定性を読む

平衡解が安定か不安定かは、そのまわりの矢印を見れば分かります:

言い換えると、f(y)=0f(y) = 0 かつ「yy が増えると ff が減る」(f<0f'< 0)なら安定です。 y=3y = 3 では f(3)=0.7(123/3)=0.7<0f'(3) = 0.7(1 - 2\cdot 3/3) = -0.7 < 0 なので安定、f(0)=0.7>0f'(0) = 0.7 > 0 なので不安定。 関数の増減で安定性が読める——高校数学コース第14章の ff' の符号がそのまま効きます。

平衡解の分類

平衡解ff' の符号まわりの解
y=3y = 3f(3)<0f'(3) < 0安定引き寄せられる
y=0y = 0f(0)>0f'(0) > 0不安定離れていく

第4章では、この「ff' の符号で安定性」が連立系では固有値の符号に化けます。 1次元の ff' が多次元では固有値になる、と予告しておきます。

試してみよう

理解チェック

平衡解 y=3y = 3 が「安定」とは、正確には何を意味しますか?

近くから出発した解が、時間とともに y=3y = 3 へ戻ってくることです。判定は f(3)f'(3) の符号—— 負なら小さなずれが打ち消され(安定)、正ならずれが増幅されます(不安定)。1変数では ff' 1つで決まります。

操作チャレンジ — 安定・不安定を見分ける3問

f(y)=(y1)(3y)/1.5f(y) = (y-1)(3-y)/1.5(平衡解は y=1y = 1y=3y = 3)で、安定・不安定・成長域を判定してください。

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場 f(y) = (y−1)(3−y)/1.5 で、安定な平衡解(上下から引き寄せる)の高さに合わせてください。

y = 4.00 で f = -2.000

執筆・監修: 中野竜之介北海道大学大学院 数学専攻 博士課程・専門: 特殊関数論と代数幾何の交わり

最終更新: 2026-07-05

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