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定義・定理・公式まとめ

微分方程式コース

レッスンで手を動かして体感したことを、いつでも引ける形にした知識の地図です。 気になる項目があれば、リンク先のレッスンでもう一度図を動かして体感し直せます。

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1微分方程式とは — 解かずに眺める

微分方程式の読み方 — 傾きの指定

無料

dydx=f(x,y)\dfrac{dy}{dx} = f(x,y)

平面の各点にあらかじめ傾きが1つ指定されている、と読む

求めるのは数ではなく関数 y(x)y(x)。初期条件 y(x0)=y0y(x_0)=y_0 を1つ決めると解が1本に定まる

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方向場(スロープフィールド)

無料

各点 (x,y)(x,y) に傾き f(x,y)f(x,y) の短い線分を置いた図

解曲線はこの線分をなぞるように伸びていく1本の川

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解の存在と一意性(直感)

無料

初期値 y(x0)=y0y(x_0)=y_0 を1点決めると、そこから解は1本に定まる

方向場の上を1本の川が流れるように、出発点が決まれば経路も決まる

厳密には ff がリプシッツ条件を満たすことが十分条件(本コースでは深入りしない発展テーマ)

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平衡解

無料

f(x,y)=0f(x,y)=0 となる水平な解(定数解)

その高さでは傾きが0なので、解はそこに留まったまま動かない

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平衡解の安定性判定

無料

f(y)<0f'(y^*) < 0 \Rightarrow 安定、f(y)>0f'(y^*) > 0 \Rightarrow 不安定

まわりの矢印が平衡解へ向かえば安定、離れれば不安定

1変数の安定性は f(y)f'(y^*) の符号1つで決まる。多変数では固有値の実部の符号に一般化される(第4章)

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21階微分方程式を解く

変数分離形

プレミアム

dydx=g(x)h(y)\dfrac{dy}{dx} = g(x)h(y)

xの項とyの項の積に分けられれば、両辺を積分するだけで解ける

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変数分離の解法

プレミアム

dyh(y)=g(x)dx    dyh(y)=g(x)dx\dfrac{dy}{h(y)} = g(x)\,dx \;\Longrightarrow\; \displaystyle\int\frac{dy}{h(y)} = \int g(x)\,dx

左にy、右にxを振り分けてから、両辺を別々に積分する

h(y)=0h(y)=0 となる yy は積分で割れないが、そのまま平衡解になっている(別扱いで拾う)

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指数減衰と半減期

プレミアム

dydx=ky    y=Cekt\dfrac{dy}{dx} = -k y \;\Longrightarrow\; y = Ce^{-kt}、半減期 =ln2k= \dfrac{\ln 2}{k}

崩壊定数kが大きいほど、半分になるまでの時間は短くなる

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1階線形の標準形

プレミアム

dydx+P(x)y=Q(x)\dfrac{dy}{dx} + P(x)y = Q(x)

右辺の Q(x)Q(x) があるせいで変数分離できない代表格

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積分因子

プレミアム

μ(x)=ePdx\mu(x) = e^{\int P\,dx}

両辺に掛けると左辺がちょうど ddx(μy)\frac{d}{dx}(\mu y) という1つの微分にまとまる

μdydx+μPy=ddx(μy)\mu \dfrac{dy}{dx}+\mu P y = \dfrac{d}{dx}(\mu y) が成り立つのは μ=μP\mu'=\mu P のときだけ(積の微分の逆算)

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同次解+特殊解の分解

プレミアム

一般解 == 同次解(過渡項) ++ 特殊解(定常解)

過渡項は時間とともに消え、特殊解(定常解)だけが最後に残る

線形方程式だから成り立つ重ね合わせ。第3章の2階線形・第4章の連立系でも同じ骨格が繰り返される

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32階線形微分方程式 — ばねと減衰振動

定数係数2階線形の標準形

プレミアム

md2xdt2+bdxdt+kx=0m\dfrac{d^2x}{dt^2} + b\dfrac{dx}{dt} + kx = 0

質量・摩擦・ばねの硬さ、3つの係数だけで運動の質が決まる

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特性方程式と判別式の3つの場合

プレミアム

mr2+br+k=0    r=b±b24mk2mmr^2+br+k=0 \;\Longrightarrow\; r=\dfrac{-b\pm\sqrt{b^2-4mk}}{2m}

x=ertx=e^{rt} を代入すると指数が消え、rの2次方程式だけが残る

判別式 b24mkb^2-4mk の符号で分岐: 負→複素共役(不足減衰)、0→重根(臨界減衰)、正→相異2実根(過減衰)

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不足減衰の解(オイラーの公式)

プレミアム

x(t)=eαt(Acosβt+Bsinβt)x(t) = e^{\alpha t}(A\cos\beta t + B\sin\beta t)r=α±βir=\alpha\pm\beta i

実部 α\alpha が振幅の封筒(減衰)を、虚部 β\beta が振動数を決める

eiθ=cosθ+isinθe^{i\theta}=\cos\theta+i\sin\theta(オイラーの公式)により複素指数が三角関数にほどける

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臨界減衰の境目

プレミアム

b=2mkb = 2\sqrt{mk}

これより小さければ振動し、大きければ振動せずに収束する

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強制振動の定常振幅

プレミアム

A(ω)=F0(kmω2)2+(bω)2A(\omega) = \dfrac{F_0}{\sqrt{(k-m\omega^2)^2+(b\omega)^2}}

分母の kmω2k-m\omega^2ω=k/m\omega=\sqrt{k/m} で消えると振幅が跳ね上がる

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共振条件

プレミアム

ω=ω0=k/m\omega = \omega_0 = \sqrt{k/m}

外力の振動数を固有振動数に合わせると、小さな力でも大きく揺れる

共振点では分母が bωb\omega だけになるため、b0b\to0 で振幅は発散する(減衰=ダンパーが発散を防ぐ命綱)

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4連立微分方程式と相平面

連立系の一般解(固有値分解)

無料

(xy)=C1eλ1tv1+C2eλ2tv2\begin{pmatrix}x\\y\end{pmatrix} = C_1e^{\lambda_1t}\vec{v}_1 + C_2e^{\lambda_2t}\vec{v}_2

固有ベクトル座標で見ると、各成分が eλte^{\lambda t} で独立に伸縮するだけになる

線形代数コース第9章の対角化と同じもの。AA が2つの1次独立な固有ベクトルを持つことが前提

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固有ベクトル方向は直線軌道

無料

初期値が固有ベクトル上なら、解はその直線から外れず eλte^{\lambda t} 倍されるだけ

λ>0\lambda>0 なら外向き、λ<0\lambda<0 なら原点向きの直線

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固定点の分類(トレースと行列式)

プレミアム

tr=a+d, det=adbc, λ=tr±tr24det2\mathrm{tr}=a+d,\ \det=ad-bc,\ \lambda=\dfrac{\mathrm{tr}\pm\sqrt{\mathrm{tr}^2-4\det}}{2}

行列式の符号が鞍点かどうかを、トレースの符号が安定・不安定を決める

det<0\det<0→鞍点。det>0\det>0 かつ tr2>4det\mathrm{tr}^2>4\det→節点(実根)、tr2<4det\mathrm{tr}^2<4\det→渦状点(複素根)、tr=0\mathrm{tr}=0→中心

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安定性は固有値の実部の符号だけ

プレミアム

すべての固有値の実部が負     \iff 安定(原点へ収束)

節点でも渦状点でも、安定・不安定を分けるのは実部の符号だけ

1変数の f(y)f'(y^*) の符号(第1章)が、多変数では固有値の実部の符号に一般化されたもの

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中心(周期軌道)

プレミアム

tr=0, det>0    \mathrm{tr}=0,\ \det>0 \;\Longrightarrow\; 純虚数の固有値

実部がちょうど0なので、原点に近づきも離れもせず、閉じた輪を回り続ける

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5数値解法 — オイラー法

オイラー法の更新式

プレミアム

yn+1=yn+hf(xn,yn),xn+1=xn+hy_{n+1} = y_n + h\,f(x_n,y_n),\quad x_{n+1}=x_n+h

今の傾きを読み、その向きに幅hだけまっすぐ進む

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オイラー法の精度と数値不安定

プレミアム

誤差 h\propto h(1次精度)

曲がるべき所を直線で近似するので、真の解から少しずつずれる

刻み幅を大きくしすぎると1歩ごとに符号が反転して発散する(数値不安定)。方程式ごとに発散が始まる hh の上限がある

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中点法(2次精度)

プレミアム

k1=f(xn,yn), k2=f(xn+h2,yn+h2k1), yn+1=yn+hk2k_1=f(x_n,y_n),\ k_2=f(x_n+\tfrac{h}{2},y_n+\tfrac{h}{2}k_1),\ y_{n+1}=y_n+h\,k_2

半歩だけ試し進みして中点の傾きを測り直してから、本番の1歩を進める

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ルンゲ=クッタ法(RK4、4次精度)

プレミアム

yn+1=yn+h6(k1+2k2+2k3+k4)y_{n+1} = y_n + \dfrac{h}{6}(k_1+2k_2+2k_3+k_4)

1歩の中で傾きを4回測って加重平均する。実務のシミュレーションの既定手法

誤差は h4h^4 に比例。hh を半分にすると誤差は 1/161/16 になる(中点法は h2h^2 比例で 1/41/4、オイラー法は hh 比例で 1/21/2)

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精度と安定性は別物

プレミアム

精度(小さい hh での正確さ)と安定性(大きい hh での暴れにくさ)は独立

高次法でも hh を上げすぎれば発散する。次数は精度だけを保証する

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6微分方程式でモデルを作る

ロジスティック方程式

プレミアム

dPdt=rP(1PK)\dfrac{dP}{dt} = rP\left(1-\dfrac{P}{K}\right)

環境収容力Kに近づくほど成長にブレーキがかかる、頭打ちのある成長

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ロジスティックの平衡解と変曲点

プレミアム

平衡解 P=0P=0(不安定)と P=KP=K(安定)、変曲点(成長最速)P=K/2P=K/2

P=0P=0 付近では指数成長、KK 付近では頭打ち。折れ目の K/2K/2 で成長が最も速い

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SIRモデルと基本再生産数

プレミアム

R0=βγR_0 = \dfrac{\beta}{\gamma}

R0>1R_0>1 なら感染者は増加(流行)、R0<1R_0<1 なら減少(自然消滅)

R0=1R_0=1 が流行の分水嶺。ワクチンや接触削減は β\beta を下げて R0R_0 を1の下へ押し込む操作にあたる

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ロトカ=ヴォルテラ方程式と固定点

プレミアム

dxdt=αxβxy, dydt=δxyγy\dfrac{dx}{dt}=\alpha x-\beta xy,\ \dfrac{dy}{dt}=\delta xy-\gamma y、固定点 (x,y)=(γδ,αβ)(x^*,y^*)=\left(\dfrac{\gamma}{\delta},\dfrac{\alpha}{\beta}\right)

獲物と捕食者が食う・食われるの関係で増減しあう非線形の連立系

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保存量と周期軌道

プレミアム

H(x,y)=δxγlnx+βyαlnyH(x,y)=\delta x-\gamma\ln x+\beta y-\alpha\ln y

軌道に沿って HH が一定だから、軌道は HH の等高線=閉じた輪になる

この保存量はロトカ=ヴォルテラ特有の構造(非線形項が釣り合う特別な形)から来るもので、一般の非線形系には存在するとは限らない

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