項数を増やして矩形波に近づける
ウォームアップ — 第3章の振り返り
問1 / 1
単位円の点をドラッグして、sinθ = −1 になる場所へ移動してください。
sinθ = 0.00(目標 −1.00)
前のレッスンで、周波数の違う波を足すと新しい形が生まれるのを見ました。 では波をどんどん足していったら、カクカクの形まで作れるのでしょうか。 このコースの看板、項数スライダーで確かめます。
触ってみる — 項数スライダー
矩形波・ノコギリ波・三角波を選び、足す の本数 を増やしてください。 藍色の合成波が、みるみる目標の形(緑)に寄っていきます。
矩形波なら奇数倍音()を の量で足す。 ノコギリ波なら全部の倍音を の量で足す。項を増やすほど、角ばった形が姿を現します。
いま何が起きたのか
足し上げている式は、次の形をしています(高校数学コース第6章の = 足し上げ):
矩形波の係数は (奇数 のみ、偶数は )。これは天下りに与えたのではなく、 第2章で「内積で取り出す」と自然に出てきます。いまは足したら形になったという体験が主役です。
- カクカクの角を作るには、高い周波数(細かい波)まで必要。角の鋭さは高周波が担う
- 係数 は、周波数が上がるほど波の量が減るという意味。だから遠い高周波は効きが小さい
- 成分をチェックで表示すると、細い波がどう積み上がって角を作るかが見えます
なぜ矩形波は奇数倍音だけなのか
矩形波は「半周期ずらすと符号が反転する」対称性を持ちます。偶数倍音はこの対称性を壊すため、 係数がちょうど になる。形の対称性が、含まれる周波数を決める——第2章の直交性で厳密に確かめます。
試してみよう
- 三角波を選ぶと、同じ奇数倍音でも係数が で速く減る。少ない項でもうなめらか(第3章の減衰の話)
- 矩形波で をどれだけ増やしても、跳躍点の角に小さなツノが残る。これは第3章のギブス現象です
操作チャレンジ
重ね合わせで目標の形を作る3問。矩形波の収束と、ノコギリ波の のゆっくりした収束を手で確かめます。
問1 / 3
2つの波の量を調整して、緑の破線 sin x + 0.5 sin 2x にぴったり重ねてください。
2つの波の量を合わせて、緑の破線(目標の合成波)に重ねてください
執筆・監修: 中野竜之介(北海道大学大学院 数学専攻 博士課程・専門: 特殊関数論と代数幾何の交わり)
最終更新: 2026-07-05