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高校数学の学び直しの目次

高校数学の学び直し / 第1章 · 1つ目のレッスン

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y=ax2+bx+cy=ax^2+bx+c を平方完成するのは、放物線の何を知るためなのか

関数 = 対応のルール

「y=f(x)y = f(x)」という記号を見た瞬間に本を閉じた経験はありませんか。関数の正体は記号ではなく、入力を入れると出力が返ってくる機械です。数学のほとんど、そして機械学習の多くの手法は、この機械の性質を調べる営みです。

触ってみる — 機械に数を入れる

スライダーで入力 xx を動かしてください。機械(2乗する)が出力 yy を返し、その対応の全記録が曲線として浮かび上がります。

入力 x = 1.50→2乗する機械→出力 y = 2.25
グラフは「全部の入力と出力の対応」を1枚にした、関数の顔です

グラフにする前に、「どの入力がどの出力へ送られるか」だけを取り出して見ることもできます。次の図では、左の定義域(入力 xx が動ける値の集まり)から右の値域(出力 yy として実際に現れる値の集まり)へ、xx が y=x2y=x^2 に対応する矢印を追います。

定義域 D={−2,−1,0,1,2}D=\{-2,-1,0,1,2\}対応 f(x)=x2f(x)=x^2f(1.00)=1.00f(1.00)=1.00
x=1.00x=1.00 を選ぶと矢印は必ず11本に決まり、出力も y=f(x)=1.00y=f(x)=1.00 と11つに決まります。

グラフは関数の「顔」

1つの入力に1つの出力が対応します。この対応を全部プロットしたものがグラフです。つまりグラフを見れば、計算しなくても関数の性格(増える・減る・折り返す)が読めます。「式を変形する」前に「顔を見る」。これがこのコース全体の流儀です。

二次関数 — 放物線を操る

高校数学最初の山、二次関数。式はこう書けます:

y=a(x−p)2+qy = a(x - p)^2 + q

記号が3つもあって嫌になりますが、頂点をドラッグすれば意味は一瞬です。

y=1.00(x−1.00)2+−1.00y = 1.00(x - 1.00)^2 + -1.00 — 赤い点(頂点)をドラッグ
  • p,qp, q は頂点の住所(ドラッグすると式のその部分だけが変わる)
  • aa は開き具合(負にするとひっくり返る)

教科書の「平方完成」とは、y=ax2+bx+cy = ax^2+bx+c をこの「住所が読める形」に書き替える作業のことです。式変形の目的は、頂点の住所を知ることだったのです。

試してみよう

  • aa を 00 に近づける → 放物線が直線に寝ていく
  • 頂点を yy 軸の上に置く → 式から pp が消える(p=0p=0)
  • a<0a < 0 で頂点を高い場所へ → 「最大値」が頂点になる理由が見える

理解チェック

y=(x−3)2+2y = (x-3)^2 + 2 の頂点はどこでしょうか?

答えを見る

(3,2)(3, 2) です。式の中の −3-3 と +2+2 がそのまま住所。上の図で頂点を (3,2)(3, 2) にドラッグして、式が一致することを確かめてください。

もう1問: y=2x2+4x+5y = 2x^2 + 4x + 5 の頂点はどこでしょうか?

答えを見る

平方完成すると y=2(x+1)2+3y = 2(x+1)^2 + 3。頂点は (−1,3)(-1, 3) です。x2x^2の係数2を外に出してから中を平方完成するのがコツ(4x4x の半分の2ではなく、くくった後の 2x2x の半分で考える)。

式で確かめる

動かして掴んだ感覚を、式と言葉で確かめます。間違えても、ヒントと解説で戻れます。

確認 1 / 3

y=(x−3)2+2y = (x-3)^2 + 2 の頂点はどこですか?

確認 2 / 3

y=2x2+4x+5y = 2x^2 + 4x + 5 を平方完成すると 2(x+1)2+q2(x+1)^2 + q になります。qq はいくつですか?

確認 3 / 3

y=a(x−p)2+qy = a(x-p)^2 + q で a<0a < 0 のとき、放物線はどうなりますか?

この章の定義・定理・公式をまとめて確認する

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執筆: 榎本颯斗 / 監修: 中野竜之介

中野竜之介: 北海道大学大学院 数学専攻 博士課程・専門: 特殊関数論と代数幾何の交わり

数学レビュー協力: 野田一成・木村敏樹

最終更新: 2026-07-05

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