合同と証明 — ぴったり重なる三角形を見つける
つの図形が、形も大きさも同じで、動かせばぴったり重なるとき、その つの図形は合同です。 「動かす」には、平行移動・回転・裏返し(対称移動)のすべてを含みます。 向きが違っても、鏡に映したようでも、重なりさえすれば合同です。
三角形どうしが合同かどうかを調べるとき、辺の長さや角の大きさを つとも全部測る必要はありません。 実は、ある決まった組み合わせの つの情報さえ分かれば、三角形の形はただ つに決まります。 その組み合わせが、合同条件です。
合同を表すときは、対応する頂点の順で書きます。 と書いたら、と、と、とが対応しているという意味です。 このとき 、 のように、対応する辺・角がそれぞれ等しくなります。
触ってみる — 何が分かれば三角形は1つに決まる?
青い が基準の三角形です。 下のボタンで条件を選び、赤い点 はそのままに、点 をドラッグしてみましょう。 選んだ条件に必要な数値がすべて一致すると、 が基準の三角形と合同になります。
DE = AB
いま 6 / 目標 6
EF = BC
いま 3.35 / 目標 5.66
FD = CA
いま 3.35 / 目標 4.47
を動かして条件を満たす位置を探すと、実はその位置が(裏返しを含めて)ほぼ か所しかないことに気づきます。 これが「つの情報だけで三角形の形が決まる」ということの意味です。
三角形の合同条件
三角形の合同条件は、次の つです。
- 3辺(SSS): 組の辺がそれぞれ等しい。
- 2辺とその間の角(SAS): 組の辺とその間の角がそれぞれ等しい。
- 1辺とその両端の角(ASA): 組の辺とその両端の角がそれぞれ等しい。
どの条件も、「これだけ分かれば、あとの辺・角も自動的に決まってしまう」という最小限のセットです。 (発展として、直角三角形には「斜辺と他の 辺がそれぞれ等しい」という条件(RHS)もあります。)
誤りやすい点 — 2辺と1角では足りないことがある
「辺とその間にない角」が等しくても、合同とは限りません。 角が2辺に挟まれていないと(の「間の角」ではないと)、同じ数値からでも違う形の三角形ができてしまうことがあります。
同じ辺の長さ・同じ角度から出発しても、 の長さが変われば別の三角形です。 「2辺とその間の角」「1辺とその両端の角」のように、角の位置が辺との関係で決まっている条件だけが、三角形を1つに決めます。
理解チェック
式で確かめる
動かして掴んだ感覚を、式と言葉で確かめます。間違えても、ヒントと解説で戻れます。
確認 1 / 3
と で、、、 が成り立っています。 と言えますか?
確認 2 / 3
、、そして辺 と辺 に挟まれた が成り立つとき、 と言えますか?
確認 3 / 3
、 に加えて、辺 と辺 の間にない が成り立つとき、必ず と言えますか?
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執筆・監修: 中野竜之介(北海道大学大学院 数学専攻 博士課程・専門: 特殊関数論と代数幾何の交わり)
最終更新: 2026-07-05