確率へ — 統計コースの入口
前のレッスンで数え上げの原則を学びました。それが使えれば、確率の計算は「割合を求めること」に帰着します。まずは振り返りから。
ウォームアップ — 第6章の振り返り
初項3の等差数列があります。公差dを動かして、第5項をちょうど19にしてください。
第5項 (目標 19)
確率 = 数えて割る
すべての場合が同様に確からしいとき:
サイコロで偶数が出る確率は 。分子も分母も前回の「数え上げ」です。 面倒な事象は余事象(起きない場合)から数えます。 「少なくとも1回」ときたら が定石です。
独立な試行は掛け算
コインを2回投げて2回とも表になる確率は 。 1回目の結果が2回目に影響しない(独立)とき、確率は積の法則で掛け算になります。
では「10回中ちょうど3回表」は? 表3回の選び方が 通りあるので
回数ごとの確率を並べると、山の形が見えてきます(これが二項分布の正体):
情報で確率が変わる — 条件付き確率
「陽性と分かった」など、情報を得ると分母(考える集団)が絞られます。
全体では病気は10%なのに、「陽性の人だけ」に絞ると割合が変わります。 これが条件付き確率です。この図の本格版(検査のパラドックス)が 統計コース第3章の主役。ベイズの定理まで、あと半歩の位置にいます。
操作チャレンジ — 図で解く3問
シャツ3種類とズボンを組み合わせます。コーディネートを12通りにするズボンの種類数を探してください。
シャツ3種 ズボン2種 通り(目標 12通り)
式で確かめる
動かして掴んだ感覚を、式と言葉で確かめます。間違えても、ヒントと解説で戻れます。
確認 1 / 3
サイコロを1回振って偶数の目が出る確率はいくつですか?(小数で)
確認 2 / 3
コインを2回投げて2回とも表になる確率はいくつですか?(小数で)
確認 3 / 3
「少なくとも1回起きる」確率を求めるときの定石はどれですか?
この章の定義・定理・公式をまとめて確認する
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執筆: 榎本颯斗 / 監修: 中野竜之介
中野竜之介: 北海道大学大学院 数学専攻 博士課程・専門: 特殊関数論と代数幾何の交わり
数学レビュー協力: 野田一成・木村敏樹
最終更新: 2026-07-05