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微分 = 局所的な線形近似

f(a)=limh0f(a+h)f(a)hf'(a) = \lim_{h \to 0} \frac{f(a+h) - f(a)}{h}

この定義式、実は前のレッスンでやった「極限」の応用問題そのものです。 何が 0 に向かい、何がその行き先なのか——図をドラッグすれば10秒でわかります。

触ってみる

曲線上に2つの点があります。2点を通る直線を割線といいます。 青い点をドラッグして、赤い点にじわじわ近づけてください。

割線の傾き = -0.275 接線の傾き = 0.600

割線の傾きは f(b)f(a)ba\dfrac{f(b) - f(a)}{b - a}、つまり「2点間の平均変化率」です。 青い点を赤い点に近づける = h=bah = b - a を 0 に近づけると、割線はある1本の直線——接線(赤い破線)に向かって収束します。

f(a+h)f(a)h割線の傾き    h0    f(a)接線の傾き\underbrace{\frac{f(a+h) - f(a)}{h}}_{\text{割線の傾き}} \;\xrightarrow{\;h \to 0\;}\; \underbrace{f'(a)}_{\text{接線の傾き}}

微分係数 f(a)f'(a) とは、割線の傾きの極限。定義式は、いまあなたが指でやった操作をそのまま数式にしたものです。

なぜ「線形近似」と呼ぶのか

もうひとつの見方があります。曲線を拡大してみましょう。左は y=x2y = x^2、右は y=xy = |x| です。

y = x² を点 (1, 1) で拡大

y = |x| を点 (0, 0) で拡大

なめらかな曲線は拡大すると直線に見える。尖った |x| は何倍にしても尖ったまま = 微分不可能。

なめらかな曲線は、拡大すればするほど直線に見えてきます。その直線こそ接線です。 つまり「x=ax = a の近くでは f(x)f(a)+f(a)(xa)f(x) \approx f(a) + f'(a)(x - a) という1次関数で代用できる」—— これが微分可能の正体で、機械学習で勾配が使えるのもこの性質のおかげです。

一方、右の y=xy = |x| は原点をどれだけ拡大しても尖ったまま。どの直線でも近似できないので、x=0x = 0微分不可能です。

試してみよう

理解チェック

f(x)=x2f(x) = x^2x=3x = 3 での微分係数を、定義式 limh0(3+h)232h\lim_{h \to 0} \frac{(3+h)^2 - 3^2}{h} から計算してください。

答えを見る

(3+h)29h=6h+h2h=6+hh06\dfrac{(3+h)^2 - 9}{h} = \dfrac{6h + h^2}{h} = 6 + h \xrightarrow{h \to 0} 6

分子を展開して hh で約分してから h0h \to 0 ——「00\frac{0}{0} を約分で回避してから極限を取る」流れは、前レッスンの穴あき関数と同じです。