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増減・凹凸 — 導関数で形を読む

微分計算ができるようになった今、その使い道の第一弾です。 ff'ff''符号だけで、グラフを描かずに関数の形が読めます。 むしろ順序は逆 — 形を読む道具として増減表があるのです。

触ってみる — 極値が生まれ、消える

f(x)=x33+ax+bf(x) = \dfrac{x^3}{3} + ax + baa を動かしてください。赤い点が極値です。

f(x) = x³/3 + ax + b f′(x) = x² + a極値 x = ±1.00(赤)

a<0a < 0 では山と谷が1つずつ。aa を 0 に近づけると2つが接近し、 a=0a = 0 で合流して消滅、a>0a > 0 ではただの単調増加になります。

種明かし

f(x)=x2+af'(x) = x^2 + a です。極値の候補は f=0f' = 0 の解:

つまり増減表とは「ff' の符号が変わる場所の一覧表」です。 さらに ff'' の符号は凹凸(グラフが上に膨らむか下に膨らむか)を教えます。 f=2xf'' = 2x なので、この関数は x=0x = 0 を境に凹凸が切り替わる — これが変曲点です。

上の図で起きたことの正体

aa を動かして極値が生滅する現象は、パラメータ付きの関数族の「形の相転移」です。 機械学習で損失関数のハイパーパラメータを動かすと局所解が現れたり消えたりするのは、 まさにこの図の高次元版です。

試してみよう

理解チェック

f(x)=x33xf(x) = x^3 - 3x の極大値・極小値を求めてください。

答えを見る

f=3x23=0f' = 3x^2 - 3 = 0 より x=±1x = \pm 1f=6xf'' = 6x なので x=1x = -1f<0f'' < 0(上に凸 = 極大)、 極大値 f(1)=2f(-1) = 2、極小値 f(1)=2f(1) = -2。上の図の a=3,b=0a = -3, b = 0 を3で割った形です。