最大最小と平均値の定理
ウォームアップ — 第13章の振り返り
上でスライダーを動かし、接線の傾きがちょうど になる x を探してください。
増減表で「形」が読めるようになりました。今日はそれを2つの実戦に接続します: 最大最小問題(実務の最適化)と、増減表の応用を支える理論的な根拠である平均値の定理です。
触ってみる — 平均値の定理
第12章の割線図の発展形です(曲線も同じもの)。青い線は両端 を結ぶ割線。 赤い点をドラッグして、接線(破線)が割線と平行になる場所を探してください。
cは0.50。割線の傾きは-0.20、cでの接線の傾きは-0.53です。
種明かし
区間 で連続、かつ開区間 で微分可能な関数には、必ず
を満たす が存在します。平均の傾きと同じ瞬間の傾きが、途中に必ずあるということです。 2時間で120km走ったなら、どこかの瞬間で必ず時速60kmが出ていた、という主張です。
「当たり前」に見えますが、これが「 なら増加」「 が続けば定数」という、 増減表のすべての根拠です。図で自明に見える定理が理論の土台になっている好例です。
最大最小 — 候補は3種類だけ
閉区間 での最大・最小は、次の候補を比べるだけで確定します:
- の点(内側の山・谷)
- が存在しない点(尖り)
- 端点
端点を忘れるのが定番のミスです。増減表は内側しか見ていないので、 「区間の縁」は別枠で必ずチェックします。
試してみよう
- 上の図で、 の候補が2ヶ所あることを確かめてください( が2次式なので)
- の での最大・最小は? 候補は (内側の谷)と端点 。値は → 最大18・最小−2
操作チャレンジ — 図で解く2問
a を動かして、2つの極値(赤い点)が1点に合流して消える瞬間を作ってください。
極値
追加演習 — もう2問
仕上げの2問です。前の問題より少しだけ手応えがあります。
の上で【極大点】(山のてっぺん)へ点を移動してください。
の【極大点】へ(接線の傾き 3.75)
式で確かめる
動かして掴んだ感覚を、式と言葉で確かめます。間違えても、ヒントと解説で戻れます。
確認 1 / 3
の閉区間 での最大値はいくつですか?
確認 2 / 3
の閉区間 での最小値はいくつですか?
確認 3 / 3
閉区間 での最大・最小を求めるとき、内側の の点以外に必ず調べるべきものはどれですか?
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執筆: 榎本颯斗 / 監修: 中野竜之介
中野竜之介: 北海道大学大学院 数学専攻 博士課程・専門: 特殊関数論と代数幾何の交わり
数学レビュー協力: 野田一成・木村敏樹
最終更新: 2026-07-05