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置換積分・部分積分 — 積分を「写し替える」

原始関数の逆引き表に載っていない積分はどうするか。 答えは「知っている形に写し替える」。その二大技法が置換積分と部分積分です。

触ってみる — 面積が保存される瞬間

2xcos(x2)dx\int 2x \cos(x^2)\,dx は表にありません。でも u=x2u = x^2 という新しい変数で世界を見直すと—— スライダーで上端を動かして、左右の面積が常に一致するのを確かめてください。

x の世界: 2x·cos(x²)

u = x² の世界: cos u

∫₀^0.70 2x·cos(x²)dx = ∫₀^0.49 cos u·du = 0.4706

種明かし — 置換積分

u=x2u = x^2 とおくと du=2xdxdu = 2x\,dx。つまり被積分関数の「2x2x」の部分は、 横軸の伸縮率の補正係数だったのです:

0b2xcos(x2)dx=0b2cosudu=sin(b2)\int_0^b 2x\cos(x^2)\,dx = \int_0^{b^2} \cos u\,du = \sin(b^2)

x の世界では場所ごとに横幅が伸縮しますが(dxdxdudu の比率が 2x2x)、 その補正込みで面積は完全に保存されます。 「置換積分 = 変数の付け替えによる面積の写し替え」——公式 du=g(x)dxdu = g'(x)dx の正体はこの伸縮補正です。

部分積分 — 積の法則の逆再生

第13章の積の法則 (fg)=fg+fg(fg)' = f'g + fg' を積分すると:

fgdx=fgfgdx\int f g'\,dx = fg - \int f' g\,dx

「積の形の積分」を「別の積の形」に付け替える道具です。定番の例:

xexdx=xex1exdx=(x1)ex+C\int x e^x dx = x e^x - \int 1 \cdot e^x dx = (x-1)e^x + C

微分すると簡単になるもの(xx)を ff、積分できるもの(exe^x)を gg' に選ぶのがコツです。

試してみよう

理解チェック

012xex2dx\int_0^1 2x\, e^{x^2} dx は?(置換一発です)

答えを見る

u=x2u = x^201eudu=e11.718\int_0^1 e^u du = e - 1 \approx 1.718。 「2x2xdudu の補正分としてちょうど吸収される」形は、見えるようになると一瞬です。