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三角比を使う — 鈍角への拡張と余弦定理

まずは前章の振り返りから。

ウォームアップ — 第1章の振り返り

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問1・現在

頂点(赤い点)をドラッグして、放物線 y=(xp)2+qy = (x-p)^2 + q の頂点を星印 (2,1)(2, -1) に合わせてください。

y=(x1.00)2+2.00y = (x - -1.00)^2 + 2.00

直角三角形の限界

前回の定義には弱点があります。直角三角形の中では、角度は 0°90°90° しか作れません。 120°120°cos\cos は? 三角形では答えられません。そこで定義を座標に引っ越します。

原点中心・半径1の円(単位円)の上の点を考えて:

cosθ=点の x 座標,sinθ=点の y 座標\cos\theta = \text{点の } x \text{ 座標}, \qquad \sin\theta = \text{点の } y \text{ 座標}

と読み替えます。90°90° までは前回の定義と完全に一致し、そして 90°90° を超えても 点は円の上を進み続けられます。鈍角の三角比が自然に定義できました。 cos120°=0.5\cos 120° = -0.5 の「マイナス」は、点が yy 軸の左に出たという意味です。

円に乗せた瞬間に出る等式

単位円上の点は原点から距離1。ピタゴラスの定理で:

sin2θ+cos2θ=1\sin^2\theta + \cos^2\theta = 1

教科書の公式第1号は、「半径1の円の上にいる」という宣言にすぎません。

余弦定理 — ピタゴラスの一般化

直角でない三角形では、c2=a2+b2c^2 = a^2 + b^2補正項が付きます:

c2=a2+b22abcosCc^2 = a^2 + b^2 - 2ab\cos C

C=90°C = 90° なら cosC=0\cos C = 0 で補正が消え、ピタゴラスに戻ります。 この 2abcosC-2ab\cos C という形、線形代数コースでは内積として再登場します (実は ab2|\vec{a}-\vec{b}|^2 を展開しただけ)。「角度を掛け算で扱う」道具の原型がここにあります。

操作チャレンジ — 図で解く5問

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問1・現在問2問3問4問5

角度スライダーで sinθ=0.5\sin\theta = 0.5 になる角を見つけてください。

sinθ=0.87\sin\theta = 0.87(目標 0.50)

式で確かめる

動かして掴んだ感覚を、式と言葉で確かめます。間違えても、ヒントと解説で戻れます。

確認 1 / 3

単位円の定義で cos120\cos 120^\circ の値は?

確認 2 / 3

任意の角 θ\theta について、sin2θ+cos2θ\sin^2\theta + \cos^2\theta の値は?

確認 3 / 3

余弦定理を使います。a=3a=3b=5b=5C=120C=120^\circ(cos120=0.5\cos 120^\circ = -0.5)のとき、辺 cc の長さは?

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執筆: 榎本颯斗 / 監修: 中野竜之介

中野竜之介: 北海道大学大学院 数学専攻 博士課程・専門: 特殊関数論と代数幾何の交わり

数学レビュー協力: 野田一成・木村敏樹

最終更新: 2026-07-05

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