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定義・定理・公式まとめ

ベクトル解析コース

レッスンで手を動かして体感したことを、いつでも引ける形にした知識の地図です。 気になる項目があれば、リンク先のレッスンでもう一度図を動かして体感し直せます。

✏️ この範囲を計算で確かめる →

1スカラー場とベクトル場

スカラー場

無料

f:R2Rf:\mathbb{R}^2\to\mathbb{R}(場所を入れると数が返る)

気温分布・標高のように、場所ごとに1つの数値が決まっている量

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ベクトル場

無料

F:R2R2\vec F:\mathbb{R}^2\to\mathbb{R}^2(場所を入れると矢印が返る)

風速・流速のように、場所ごとに向きと大きさが決まっている量

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等高線(レベルセット)

無料

f(x,y)=cf(x,y)=c(定数 cc)

スカラー場の「同じ高さ」の点を結んだ曲線。地形図の等高線そのもの

f=ax2+by2f=ax^2+by^2(a,b>0a,b>0)なら等高線は必ず閉じた楕円になる

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流線

無料

dxdt=F1(x,y), dydt=F2(x,y)\dfrac{dx}{dt}=F_1(x,y),\ \dfrac{dy}{dt}=F_2(x,y)

各点でその場所の矢印の向きに進んでできる軌跡

定常な場では流線=流跡線(パーティクルの軌跡)。非定常な場では両者は一般に異なる

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2勾配と方向微分

勾配 grad

無料

f=(fx,fy)\nabla f=\left(\dfrac{\partial f}{\partial x},\dfrac{\partial f}{\partial y}\right)

その点で最も急に値が増える向きと、その傾きの大きさを持つベクトル

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勾配と等高線の直交性

無料

ddtf(x(t),y(t))=f(x,y)=0\dfrac{d}{dt}f(x(t),y(t))=\nabla f\cdot(x',y')=0(等高線上)

等高線上では値が変わらないので、勾配は等高線の接線と必ず直角に交わる

成立条件: ffC1C^1(連続微分可能)であること。等高線が特異点(勾配=0)を持つ点では向きが定義できない

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方向微分

無料

Duf=fuD_{\vec u}f=\nabla f\cdot\vec u(u\vec u は単位ベクトル)

任意の向きへ進んだときの、その場所での変化率

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最急上昇・最急降下

無料

maxuDuf=f\max_{\vec u} D_{\vec u}f=|\nabla f|(u=f/f\vec u=\nabla f/|\nabla f| のとき)

勾配の向きが登りの最大傾斜、逆向きが下りの最大傾斜(勾配降下法の由来)

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3発散と発散定理

発散 div

プレミアム

divF=F1x+F2y\mathrm{div}\,\vec F=\dfrac{\partial F_1}{\partial x}+\dfrac{\partial F_2}{\partial y}

その点を中心にした微小領域からの、正味の湧き出しの密度

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湧き出し・吸い込みの符号

プレミアム

divF>0\mathrm{div}\,\vec F>0: 湧き出し、<0<0: 吸い込み、=0=0: 収支ゼロ

正なら周囲へ流れ出す源、負なら周囲から吸い込む穴

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発散定理(2次元・グリーンの定理の流束形)

プレミアム

DFn^ds=DdivFdA\displaystyle\oint_{\partial D}\vec F\cdot\hat n\,ds=\iint_D \mathrm{div}\,\vec F\,dA

領域の縁を貫く流束は、内部の発散をすべて足し合わせたものに等しい

成立条件: 境界 D\partial D が区分的に滑らかで、F\vec FDD 上で C1C^1。特異点(点電荷など)があると素朴には適用できない

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ガウスの発散定理(3次元)

プレミアム

VFn^dA=VdivFdV\displaystyle\oiint_{\partial V}\vec F\cdot\hat n\,dA=\iiint_V \mathrm{div}\,\vec F\,dV

閉曲面を貫く流束は、内部の発散の体積積分に等しい(2次元版の立体への一般化)

同じく境界の滑らかさと FC1(V)\vec F\in C^1(V) が前提。非圧縮流(divv=0\mathrm{div}\,\vec v=0)の質量保存則の根拠

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4回転とストークスの定理

回転 curl(2次元・スカラー)

プレミアム

curlF=F2xF1y\mathrm{curl}\,\vec F=\dfrac{\partial F_2}{\partial x}-\dfrac{\partial F_1}{\partial y}

その点での局所的な渦の強さ(パドルホイールの角速度に相当)

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回転 curl(3次元・ベクトル)

プレミアム

curlF=(F3yF2z, F1zF3x, F2xF1y)\mathrm{curl}\,\vec F=\left(\dfrac{\partial F_3}{\partial y}-\dfrac{\partial F_2}{\partial z},\ \dfrac{\partial F_1}{\partial z}-\dfrac{\partial F_3}{\partial x},\ \dfrac{\partial F_2}{\partial x}-\dfrac{\partial F_1}{\partial y}\right)

回転軸の向きと回転の強さをまとめて表すベクトル。2次元のcurlはこのz成分

2次元の場を z=0z=0 平面に埋め込むと、x,y成分は自動的に0になり2次元curlと一致する

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ストークスの定理

プレミアム

SFdr=S(curlF)n^dA\displaystyle\oint_{\partial S}\vec F\cdot d\vec r=\iint_S(\mathrm{curl}\,\vec F)\cdot\hat n\,dA

曲面の縁を一周する周回積分は、内部のcurlの面積分に等しい

成立条件: 曲面 SS が区分的に滑らかな向き付け可能曲面で FC1\vec F\in C^1。境界の向きと法線 n^\hat n は右手系で対応(2次元では反時計回りが正)

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グリーンの定理(ストークスの2次元版)

プレミアム

DFdr=DcurlFdA\displaystyle\oint_{\partial D}\vec F\cdot d\vec r=\iint_D \mathrm{curl}\,\vec F\,dA

平面領域では、ストークスの定理は面の法線を常にz軸方向に取ったこの形に帰着する

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5保存場とポテンシャル

保存場とポテンシャル

プレミアム

F=φ\vec F=\nabla\varphi

ある「高さの地図」φ\varphi の勾配として書ける場

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線積分の道独立性(基本定理の場バージョン)

プレミアム

Cφdr=φ(終点)φ(始点)\displaystyle\int_C\nabla\varphi\cdot d\vec r=\varphi(\text{終点})-\varphi(\text{始点})

保存場では、線積分は経路の形によらず両端の値だけで決まる

1変数の abf(x)dx=f(b)f(a)\int_a^b f'(x)dx=f(b)-f(a) の一般化。φ\varphiC1C^1 であることが前提

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curl=0と保存場の同値性(単連結の条件つき)

プレミアム

単連結領域で: curlF=0    F\mathrm{curl}\,\vec F=0 \iff \vec F は保存場

渦の強さが至るところ0なら、道によらない=ポテンシャルが存在する

領域が単連結(穴が無い)でなければこの同値は崩れる。角度場 (y,x)/(x2+y2)(-y,x)/(x^2+y^2) は原点以外で curl=0 だが、原点を囲む閉路の循環は 2π02\pi\neq0(単連結でない反例)

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角度場の循環(単連結でない領域の反例)

プレミアム

Fdr=2π×(原点を囲む回数)\displaystyle\oint\vec F\cdot d\vec r=2\pi\times(\text{原点を囲む回数})

curl=0でも、囲んだ特異点の個数(回数)だけ循環が生じる

複素解析の留数定理(f(z)dz=2πi留数\oint f(z)dz=2\pi i\sum\text{留数})の実2次元版に相当する構造

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6電磁気・流体への応用

ガウスの法則(電磁気)

プレミアム

divE=ρε0\mathrm{div}\,\vec E=\dfrac{\rho}{\varepsilon_0}

電場の発散は、その点の電荷密度に比例する

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点電荷の場の流束(半径によらず一定)

プレミアム

r=REn^dA=4πk\displaystyle\oiint_{|\vec r|=R}\vec E\cdot\hat n\,dA=4\pi k(全電荷 kkRR によらず一定)

電場は 1/r21/r^2 で弱まるが球の表面積は r2r^2 で増えるため、流束は打ち消し合って一定になる

点電荷は原点に特異点を持つため、通常の発散定理の素朴な形は原点で破れる(発散が特異点に集中=デルタ関数)

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磁場のモノポール不在

プレミアム

divB=0\mathrm{div}\,\vec B=0(常に)

磁場には孤立した湧き出し(単磁極)が存在しない。磁力線は必ず閉じる

電場のガウスの法則と対照的——マクスウェル方程式の1本目

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連続の方程式(流体の質量保存)

プレミアム

ρt+div(ρv)=0\dfrac{\partial\rho}{\partial t}+\mathrm{div}(\rho\vec v)=0

密度一定(非圧縮)の流れでは divv=0\mathrm{div}\,\vec v=0 に帰着し、閉曲面を通る正味の流束が常に0になる

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渦なし・非圧縮な流れ(ポテンシャル流)

プレミアム

divv=0\mathrm{div}\,\vec v=0 かつ curlv=0\mathrm{curl}\,\vec v=0

湧き出しも渦も無い理想化された流れ。速度は何らかのポテンシャル φ\varphi の勾配として書ける

curl=0(単連結領域で)から保存場・ポテンシャルの存在が従う——第5章の結論の流体力学での応用

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